第77号 2013年11月発行
「道(三河湾チャリティー100km歩け歩け大会の思い出)後編」

こんにちは、失礼します。
生搾りどくだみ青汁酒・十黒梅(じゅっこくばい)の食援隊、細川泰伸です。

いつもいつも十黒梅をご愛飲頂きまして本当にありがとうございます。
またこの度は、手作り新聞「イキイキ元気倶楽部通信」を
お手に取って頂きまして心より感謝申し上げます。

月が替わり、【食援隊オリジナル卓上カレンダー】をめくってみると・・・、
あと2枚っ!そうです!2013年も残すところ、あと11月12月となりました。
月日の経つのは本当に早いですね。

こちら高知は、例年でしたら10月になると
「先発の夏」は「リリーフの秋」にマウンドを譲っておりましたが、
今年の夏は驚く程ののスタミナぶり、
10月になってもまだまだ行ける様相を見せておりました。

しかし、さすが11月になると、やっと交代のサインが出たようで、
しぶしぶ「リリーフの秋」にバトンタッチ、やっとマウンドを譲る気になったようです。
これから「抑えの冬」に向かって短いイニングを
しっかり「リリーフの秋」が繋いでくれる事でしょう。
(長男が少年野球をやっているもので、季節を野球に重ねてみました。)

さて、手作り新聞は本題に入り、前月号の続きにバトンタッチ!
マウンドを譲らせて頂きます。

前月号では、私が数年前に100kmウォークに参加したときに記した
「道(三河湾チャリティー100km歩け歩け大会の想い出)前編」を
お伝えさせて頂きました。

スタートから12時間を過ぎ、60kmを過ぎたところ、足の痛みをこらえながら、
なんだか意識まで遠のいていきそうな状態で、真っ暗な夜に1歩1歩、足を進めます。

■道■     後編

足の痛みはしょうがない、これだけ歩いたのだから当たり前
雨・・・ちょうどいいシャワー、涙も隠してくれる
悪条件・・・これでゴールしたら、絶対カッコイイ

一つ一つのマイナスの発想がブラスの発想に切り替わっていきました。

そして、家族、社員を幸せにするにはどうしたらいいのだろう
そんな事を考えていくと、頭の中が急にワクワクしてきて
その顔が、私の足をまた一歩また一歩、前に進ませてくれます。

しばらく、みんなの顔を想像して、ワクワクしながら、歩いていましたら
みんなの向こうに、いっぱいいっぱい、いろんな人の嬉しい笑顔が見えてきました。

それは・・・きっとまだお会いしたことのない、インターネットで当店の大切なお客様
さっきまで、私の心の中にあった

自分がどうしてこの世に生まれてきたのだろう?
自分は何のために生まれてきたのだろう?
どうして、この仕事をしているんだろう?

その問いに対し答えがハッキリと出ました。

それは、たくさんの皆様に
嬉しい笑顔になっていただく事、お役に立つ事

そうです、皆様のお役に立って、皆様にいっぱいいっぱいの笑顔になって頂き
それで自分も家族も社員もいっぱいいっぱいの笑顔になる

たくさんの笑顔を作る事が、自分の存在意義だと
体に雷が走ったように感じました。

と同時に、この100kmを断念したら、子供は悲しい顔をするだろうな
妻もきっと同じだろうな、社員も、きっと悲しむだろうな

今回、一番の繁忙期に仕事を全部任せて
一人だけ、やりたい事をしている自分・・・

きっとみんな悲しむだろう、そんな思いがしてきました。

そして、家族や社員の笑顔を作れない男が
どうしてお客様の笑顔を作れるだろうか、そんな風に考えた時

必ず、完歩してみせる!そんな勇気がフツフツと沸いてきました。

そしてしばらく歩いた0時10分、70キロ地点のチェックポイントのコンビニに到着!
そこには、もう一人高知から一緒に参加した、Uさんの笑顔がありました。

Uさんは、今年から私ども高知でのネットショップの勉強会に参加された方で
非常にガッツのある方です。
今回も、何人か一緒に参加しようとお声がけした時に、一番に手を上げてくれました。
しかも、今回は実費での参加、本当に頭が下がる方です。

スタートの時から一度も会ってなかったので
心配していまして、元気な笑顔が見れて本当に良かったです。

今まで通ってきた道のりやいろんな事について二人で談笑し、
せっかく70キロまで来たからあと30キロ!と誓い合いUさんはそこを出発します。

私は、その日は食事らしい食事をしてなかったので
ちょうど、ここで腹ごしらえと思い、コンビニの中を徘徊し
お弁当やおにぎりを手にしましたが、結局、買ったのは「おでん」

そうです、50キロ地点の手前で、Y先輩と別れる前に一緒に食べた
「おでん」をもう一度食べたく、その時と同じメニューを・・・
汁を多めに貰い「おでん」にむさぼりつきます。今までの事を汁と一緒に飲み干します。
冷えきっていた体が芯から温まってきました。

一息ついた私に、ボランティアの方がそっとよってきて
「足、揉みましょうか?」の一言、そして、私のふくらはぎを何も言わずに
じっくり、じっくりとマッサージを始めてくれました。

私は、あまりの嬉しさに「ありがとう」「ありがとう」と何度もいいます。
ボランティアの方は「去年、私がして頂いたから」
この一言だけで、ひたすらマッサージを続けてくれます。

涙がボロボロになって、ボロボロになって・・・

ボランティアの方:「絶対、100km完歩してくださいね」
こんなにしていただいて、もし断念したら・・・

もう私には途中で断念する事の方が、勇気がいる事に気づきました。
70キロ地点に涙で別れを告げ、また一歩また一歩足を前に進ませます。

マッサージのお陰で、痛んでいたふくらはぎも快調さを取り戻し
もしかしたら、100km完歩できるのかも
それに、70キロまでせっかく歩いたのだから・・・

それから、みんなの笑顔をゴールの向こうに思うと、
急に足取りが軽く、一気に81キロ地点を目指します。
激しい雨、暗闇、寒さ、そんなものは全く気になりません。

76キロのチェックポイントで私より先にいたUさんに追いつき
今度は逆にその地点を追い抜くように、私が先に出発します。
「カニ汁」目指して、足をまた一歩また一歩・・・

それから約1時間後、午前4時、到着した81キロ地点
そこには、多くの笑顔が待っててくれました。

そして、ボランティアの方が用意してくれた「うどん」を口に入れた瞬間、
わけも分らず、また涙がボロボロ出てきました。

雨が降りしきる中、しかもこんな早朝から、何の得にもならないボランティアです。
無償で提供してくださった「うどん」の味
今まで食べたうどんの中で、正直一番美味しかったです。

五臓六腑にその美味しさがしみわたりました。

そして、待望の「カニ汁」。。。。。。。。。もう涙は止まりませんでした。
その時、1つの事に気づきました。

それは
「美味しい」「美味しくない」は自分の心が決めているんだ

「あいだみつお」さんの言葉で、私の大好きな言葉があります。

「幸せは、いつも自分の心が決めるんだなぁ~(みつお)」

まさにその通りで、もし、こんな状況ではなく
普通の日に、普通に、この「うどん」や「カニ汁」が出てきたら
こうは美味しく思わないだろう、

自分は、美味しい美味しくないをどんな基準で判断していたんだろう
いつも、「ありがたい」と思って食べていたんだろうか?

自分を反省すると同時に、特に食品を扱う者として、
日頃から、ありがたく食べ物に対する気持ちを持たないといけない
そう心に誓いました。

そして、そこでも入念に足を揉んでもらい
次へのそして完歩への勇気を頂きます。

「勇気」と「感謝」と「気づき」を頂いた81キロ地点
意気揚々と「行ってきます!」と大きな声を出し
「いってらっしゃい」の拍手に包まれ、そこを出発しました。
あと19キロ、残り5分の1たった、20キロ!

それに足も大丈夫!何とかなる!
えっ!もしかしたら完歩?

しかし、そう快調と思われた足に困難が待っていました

それは、長い下り坂!

上りは、膝に負担はありませんが、下りは、体重がそのまま膝に圧し掛かってきます。
90kg近い巨体の体重に、膝が悲鳴をあげはじめました。

やはり、日頃の不摂生がこんなところにたたってきました。
それから、心配していた「股ズレ」!これも悪化です。

歩く度に、膝と、股の痛みが、私の希望を打ちのめしていきます。
あまりの激痛にその場に座り込み
本気でやめようか、どうしようか・・・考え込んでいました。

そこへ、後ろからUさんが追いついてきまして
「大丈夫ですか?」心配がって声を掛けてくれましたが

もうここまで来たら、マイペースで歩いていかないと、お互いが完歩できません。
私もUさんも当然、そのことは分かっています。
ゴールで会おうと固い約束をしてその場で別れを告げます。
Uさんにしてみたら、今回は会社に認めてもらえず、それでも!と実費で参加した今大会
もし、私が同じ立場だったらどうだっただろう?

きっと、「会社がOKしてくれないんですよ」とか言って、
またまた逃げていたに違いありません。
Uさんの後姿を見ると、次の一歩を踏み出す勇気に大きな火がつきました。

右手に持った杖を頼りに、一歩、一歩、足を踏み出します。
その時、ハッと気づきました。そうです、右手に持った「杖」!

その「杖」は、Y先輩にお願いして作って頂いた手作りの特注の「竹の杖」!
竹の根っこのところが、ちょうどいいグリップになっいて持ちやすく
それに竹ですから、中は空洞、とっても軽くしっかりしてます。

コツン、コツン、と地面を叩く杖の音

その音を聞いていると、50キロの手前で別れを告げたY先輩が
「頑張れ!頑張れ!」と言っているように聞こえてきて、
大粒の涙が一気に溢れてきました。

そう、私は一人じゃない!

痛いとか、辛いとか、気に入らないとか、そんな不平をいっている場合じゃない

「歩こう」

そこからの道のりは、痛い足を引きずるように一歩一歩・・・

まだ見ぬゴールの向こうで待っている娘・息子・妻・父・母、社員の笑顔
そして、お客様皆様の笑顔、皆さんのチカラが、足を前に運んでくれました。

90キロのチェックポイントが目の前になると、その地点からボランティアの皆様が

「がんばれぇ~」と大きな声で叫んでくれました。

今まで、何度も耳にした言葉

「がんばれぇ~」

でも、こんなに心に響いたのは初めてのことです。
こんなに重みのある言葉だと、初めて気づきました。

その「がんばれぇ~」の声を頂く度に、もう出し切ったはずの涙がまた溢れてきました。

90キロ地点で、ボランティアの方に入念なマッサージをして頂き
100キロのゴールを約束した私は、痛い足を引きずりながら、
ゴールに向かって一歩踏み出します。
時計の針は、午前9時歩き初めて26時間が経過したところでした。

最後の10キロは、自分のチカラは1%もありませんでした。
足を一歩一歩、前に運んでくれるのは
娘・息子・妻、そして父、母それから社員の笑顔、まだ見ぬお客様の嬉しい笑顔

Y先輩に作っていただいた杖、一緒にゴールを目指しているUさんの存在
皆様のチカラが、また一歩足を踏み出してくれました。

そしていよいよラスト数百メートルのところでは、
昨年、完歩され、今年はサポートに回っていた知り合いの方々が出てきてくれて
大きな拍手と「頑張れぇ~」の声援を・・・

もうそこからは涙で前が見えません
泣きながらゴールに一歩一歩

最後のカーブを曲がり、やっとゴールが見えた瞬間
何とも言い表しようのない気持ちに包まれました。

そして一歩一歩近づくゴールにはたくさんに人が、私のために拍手をして頂いてます。
そして、よく目を凝らしてみるとY先輩をはじめ
多くの仲間のみんなの笑顔がそこにありました。

最後、ゴールのテープを切った瞬間は
思わず、泣き崩れるようにうずくまってしまいました。

10月31日午前11時30分

歩き始めて、28時間と30分
私の挑戦は、涙と感謝に包まれ、無事に幕を閉じました。

たった歩くだけのこと、ただそれだけ・・・
しかし、この100kmの「道」を歩く事だけで

●いろんな皆様にお世話になっている感謝の気持ちを忘れない事
●どんな事も自分の心が決めている事
●私のやるべき事は、多くの笑顔を作ること
この3つを学びました。

今回のイベントの主催者様、サポートしていただいたボランティアの皆様
このイベントを私に勧めていただいた皆様、社員のみんな、家族のみんな
そして、ずっと当店を温かく応援して頂いてますお客様皆様
皆様のお陰で、完歩できました。本当に有難うございました。
今回の100kmの「道」は、皆様のお陰で完歩できました。

しかし私には
これからが本当の「道」が待っていると思います。

そして、今やっとその「道」の
スタートラインに立てたと思います。

今回の経験を糧に
感謝の気持ちを忘れず「道」を一歩一歩進んで参ります。
これからもどうぞよろしくお願いします。

- 完 -

それから今回、あと2枚となりました2013年度版【食援隊オリジナル卓上カレンダー】の
2014年度版を十黒梅(じゅっこくばい)をご愛飲の皆様に
感謝の気持ちを込めて、プレゼントさせて頂きます。
同封させて頂きましたので、是非是非ご活用下さいませ。

特に、定期お届けサービスをご利用のお客様は、
まず、ご自身の十黒梅の到着予定日に、
赤ペンで大きく「お届け日」と丸印をお願いします。

そして、その日から手前に数えて10日前の日を、
青ペンで大きく「変更〆切」と丸印をお願いします。
お届けの10日前までしたら、お届け内容のご変更が可能でございます。

青印の日までに、「今回は、ちょっとお届け日を延期したい」「本数を増やしたい」など、
予定通りではない場合は、カレンダーに明記しております
電話番号0120-149-560(通話料無料フリーダイヤル)にお電話頂くか、
同じく明記しております弊社ホームページアドレスhttp://shokuentai.com/
へアクセスしてご変更下さいませ。

尚、お届けを早めたい場合は、ご連絡頂きましてから10日後が
一番早いお届けになりますので、どうかご了承くださいませ。

【食援隊オリジナル卓上カレンダー】は、使いやすいスタンド式で、
前月も翌月も一目瞭然、12ヶ月分のめくりタイプです。
皆様の大切なご予定を、ドンドンご記入頂き、机の上や食卓の上、電話台の横等、
さりげないちょっとしたところで、きっと大活躍して頂けると思います。
是非、十黒梅(じゅっこくばい)共々、お役立て頂ければ幸いです。

それでは、失礼します。

細川 泰伸