あけまして、おめでとうございます。
生搾りどくだみ青汁酒・十黒梅(じゅっこくばい)の食援隊、細川泰伸です。
旧年中は、十黒梅をご愛飲頂きまして本当にありがとうございます。
今年も、皆様のお役立てができますよう、栽培から搾り加工、酒造、お届けまで
社員全員で精一杯頑張って参ります。本年も何卒どうぞよろしくお願いします。
またこの度は、手作り新聞「イキイキ元気倶楽部通信」を
お手に取って頂きまして心より感謝申し上げます。
さぁっ!新しい年 2014年がスタートしました!
私事にはなりますが、今年は「一肚大構」の一年にしたい、そう心に決めております。
「一肚大構」とは、私が勝手に作らせて頂いた言葉ではありますが、
「思うようにならない時、一旦、肚に落として、慌てず焦らず騒がず、大きく構える」
という意味の言葉です。
2013年を振り返り、予想しない事が起こったり、思うようにならない事があったりした時、
慌てたり、焦ったり、騒いだりして、心穏やかではない心情になった事を反省しております。
今年は、まずは一旦、肚にグッと収めて、それからっ!という年にしたいと思います。
なぜ、このような事を思い立ったのかと言いますと、
前述しました昨年の反省もありますが、
1月3日、広い広い広い太平洋の上で、強く強く強く心に感じた事がありました。
その日は、私の唯一の趣味の「魚釣り」の2014年記念すべき初釣行に行ってきました。
場所は、坂本龍馬の銅像のある桂浜沖! 狙った魚は、まさに今が旬の「カワハギ」です。
カワハギは、この時期になりますと、肝がパンパンに膨れ、
その肝を溶いた「肝醤油」で食べるカワハギの
お刺身(身は脂肪が少なく歯ごたえがある白身)は、まさに絶品!
また、お鍋にすると、その「ふるるるるんっ!」した身の食感と上品なダシを楽しめ、
天婦羅にすると、サクサクっの衣の中から
「ふわわわわわぁぁ~~~んっ」とした舌触りが堪能でき、
この季節にしか楽しめない、この季節だから楽しめる旬のお魚です。
しかし、このカワハギは「餌取り名人」として釣り人の間で名を馳せていて、
鯛やグレ(メジナ)等を狙っていて、たまたまカワハギが釣れる事はありますが、
カワハギを本命で狙って釣るとなると、、、、なかなかの難敵、手強い相手なのです。
何しろ、捕食する体勢はヘリコプターがホバリングするような感じで一定の位置に留まり、
その小さな口を素早く使って、餌の一部を少しずつ噛み切っては食べ、噛み切っては食べ、
そのうち、針の部分が見えると、
針は食べ物ではないとその小さな頭脳にインプットされているようで、
針だけ残して、餌だけをキレイに平らげてしまうのです。
その為、竿先に「つんっ!つんっ!」餌を取られたシグナルを感じる事なく
いつ餌が取られたのかが分らない、知らない間に餌を取られている、
釣り人泣かせの魚なのです。
前日の釣果を船長さんに聞いてみると、皆さん、上手に良く釣ったそうで、
最高の方は50枚を釣ったとの事、
まぁ~、そこまで釣らなくても20枚程あれば、
お刺身にお鍋に天婦羅にカワハギのフルコースが楽しめると
期待がカワハギの肝のようにパンパンに膨れ上がって乗船しました。
私達を乗せた船は港から滑り出し、カワハギが待ち受けている桂浜沖へと・・・
その日は、お正月休みそして穏やかなお天気という事もあり、
すでに何隻もの釣り船が海上を賑わしていました。
ちょっと出遅れの感がよぎったものの、お世話になっている船長は、余裕綽々の様子。
独自に見つけた絶好のポイントがあるから大丈夫との事。
いよいよ、そのポイントに到着し、今年一年を占う初釣りのスタート、
第一投目の仕掛けを海へっ!
数秒後、仕掛けが海底に着底したようで、
事前に船長から教えて頂いた誘い方で、竿にアクションを加えてみると、、、
僅かに小さく「つつんっ!つつんっ!」と竿先にアタリがっ!軽く合わせを入れると・・・
小気味良く、竿先に「タン!タン!」というシグナルがっ!
いきなり一投目からカワハギが釣れたようです。
リールを巻き上げてくる時の「カンッ!カンッ!カンッ!」
という心地よい引きもカワハギ釣りの醍醐味の一つ。
この調子だと、昨日の最高の方の50枚に迫る勢いかもっ!と勝手に妄想しながら、
2投目3投目4投目5投目・・・ しかし、そうは問屋が卸さないようです。
餌ばかり取られ、さっきのようなアタリを取る事ができません。
仕掛けを海から回収する度、キレイサッパリと餌を取られています。
さすがっ!餌取り名人!
カワハギが釣れないのは、餌は確実にカワハギに取られているので、
船の位置のポイントが悪いワケではなく、私の腕が悪いワケです。
さらに、その腕の悪さを証明するのは、
私の右隣の方、左隣の方、真後ろの方、その隣の方・・・
私以外の方全員、「また釣れたぁ!」「また釣れたぁ!」の大歓声!
どうやら、釣れてないのは私だけのようです。
他の方が釣れてないのなら、話も分かるのです、私だけ釣れていないというのは、、、、
心境は穏やかではありません。
いつしかイライラっとした感情に火種がついたような感じがしました。
「ふぅ~~~~~~」と溜息まじりで、ふと周りを眺めて見ますと・・・・
そこは、広い広い広い太平洋! どこまでも続く海、海は広いな大きいなぁ~♪
あの向こうには、アメリカがあって、、、、祖父の頃には、この海の上をゼロ戦が飛んで・・・
昨秋、読み終わった「永遠の0(百田尚樹著)」の事を思い出し・・・
坂本龍馬は、この大きな海を見つめて、
大きな事を考えたんだろうなぁ~ と幕末の動乱が頭によぎり
海は、坂本龍馬のそのずっと昔から、昔というより、地球誕生から、ずっと大きく・・・
あぁ~、ホントに自分って、小さいなぁ~、
どうして、こんな広い海で、なんて小さい小さい小さい事でイライラっとしているんだろう、
今日は、ゆっくり海を楽しもう!一年の最初に大きい気持ちになろう! そう感じました。
そう、心が落ち着くと、本当に不思議なものです。
その僅かな小さなアタリが手に感じました!
そして、待望のカワハギを釣り上げる事に!
何かプラスの感情は、餌にも伝わり美味しそうに見えるのでしょうか?
さっきまで、伝わらなかったカワハギのアタリが、
次々と竿先に、そして右手に感じるようになったのです。
そう、「思うようにならない時、一旦、肚に落として、慌てず焦らず騒がず、大きく構える」
この事が非常に大切ではないか?そう肚に落ちました。
そして、今までの事を振り返り、
何かちょっとした事でイライラしする自分が恥ずかしくなりました。
特に昨年は、皆様から非常にご要望のあった、「ノンアルコールの十黒梅」の試作が
なかなか思うようにならず、何度も何度も何度も穏やかではない心境になりました。
そう、思うようにならなくて当り前、全てが思うようになったら、今頃私は・・・・
今年は、「一肚大構」で行こう!と、
広い広い広い大きな大きな大きな太平洋の上で、そう心に決めました。
2014年!この「一肚大構」を肚に収め、皆様のお役に立てますよう、
社員全員で精一杯頑張って参ります。
本年も何卒、どうぞよろしくお願いいたします。
季節は冬本番、お風邪など召さぬよう
「うがい、手洗い、十黒梅(じゅっこくばい)」
健康管理には、十分にお気をつけ下さいませ。
それでは、失礼します。
細川 泰伸